2019年10月に購入したPanasonicのミラーレス一眼LUMIX GH5、本体と標準ズームレンズのキットを購入したはいいのですが、まず写真を撮るにはSDカードが必要・・・なのに数年前のSDカードしか持っていない!ということで、最近のSDカードの中でどれを選べば良いか調べてみました。
結論:まずGH5を始めるのであれば、SanDiskのSDXCの128GBを4,000円台で買うのがコスパよいと思います。2019年11月時点ではAmazonで4,150円や4,680円で手に入ります。海外パッケージ版ということで国内では販売していないものですが、安く手に入るしSanDiskなら安心感があります。さらにコストを抑えるなら、64GBを2,500円ほどで手に入れるのも、まずはありです。
そして、覚えておくべきはUHSスピードクラス3(U3)のものを選べばよい、ということだと思います。
★数年前のSDカード(SDHC)は使えるか?
取りあえず試し撮りをするために、数年前に買っていた古いSDカードが使えるのか、試してみました。KINGMAX 4GB CLASS2 SDHCとあります。今でも800円ぐらいで売っているクラスです。
これを差し込んでみたところ・・・特に問題なく認識するし、写真も動画も撮影できました。
ただ、1枚撮ったあと、次の撮影に入るまでに時間が掛かったり(特に動画)、撮った動画を再生する時の反応の遅さが感じられたり、とさすがに重たさを感じました。
本稿執筆の2019年11月時点でしたら、迷わずSDXC(SDHCではなく)を買うのがよいと思います。
GH5が推奨するSDカードの種類は?
GH5のカタログからは、
※1 スロット1/スロット2:UHS-I/UHS-II スピードクラス3(U3)規格 SDHC/SDXCメモリーカード対応。
とあります。
SDHC、SDXCなどSDカードの規格ってなに?
GH5の仕様からは、以下のSDカードならOKだということが分かりました。
- UHS-I /UHS-II スピードクラス3(U3)規格
- SDHCかSDXC
もうなんじゃらほいというしかありません。それぞれ細かく調べてみると、なんとか理解できました。
UHS-I /UHS-II スピードクラス3(U3)規格
これの理解にかなり時間が掛かりましたが、
- UHS-IとUHS-IIの違い
- スピードクラスとUHSスピードクラスの違い
この2つを分けて理解するとよいです。
UHS-IとUHS-IIの違い
東芝さんのサイトに解説されていましたので、理解できました。以下、簡単に分かっておけばよさそうなところだけピックアップ(引用)します。
UHS(Ultra High Speed)は ・・・
なるほど、超はやいってことですね。
理論値ではUHS-I で最大 104MB/秒、UHS-II で最大 312MB/秒のデータ転送が規格化されています。
なるほど、UHS-IIのほうが早いんですね。
そしてMAXスピードについての話ということで、UHS-Iでは104MB/秒以上のデータ転送はできない、ということが分かりました。
スピードクラスとUHSスピードクラスの違い
次に、スピードクラスというものですが、2種類あって、
- スピードクラス(旧世代)
- UHSスピードクラス(次世代)
と覚えればよいと思います。
(さらに後述しますが、最新世代のビデオスピードクラスなるものが出てきます)
そのまま東芝さんのサイトを読み進めると・・・
最低限の書き込み速度を保証するUHSスピードクラスには、最低保証速度10MB/秒の「UHSスピードクラス1」と最低保証速度30MB/秒の「UHSスピードクラス3」があります。
ということで、
- UHSスピードクラス1・・・最低保証速度10MB/秒
- UHSスピードクラス3・・・最低保証速度30MB/秒
というように、最低保証速度についての表現のようです。
図柄は、入れ物に数字の1とか3が書いてある下のような図です。
3時間ほど眺めていて気付きましたが、UHSの1文字目、アルファベットのUの中に数字の3が入っているような図柄になっているんですね!
GH5ではフルHDや4K動画も撮ります。なのでUHS Speed Class3のマークがついている、すなわちUHSインターフェース対応機器で使用したとき、読み書き時のデータ転送速度が最低でも30MB/秒は保証されている商品を買えばよいということが分かりました。
振り返って「旧世代」と表現してしまいましたが「スピードクラス」というものは、最低保証速度が2MB/秒から10MB/秒までのもので、アルファベットのCに数字が入ったロゴで表現されています。
SDHCかSDXC
こちらも東芝さんのサイトに説明がありました。
容量の違いなのだそうです。そもそもSDカードというのは古いもののようです。
- SDカード・・・~2GBまで
- SDHCカード・・・4GB~32GB
- SDXCカード・・・64GB~256GB
後述しますが、もはや2019年11月時点では、64GBのSDXCカードが2000円程度で手に入ります。今後SDカードやSDHCカードを使う機会はほとんど無くなりますね。
そしてGH5には重要になるビデオスピードクラスを覚えておく!
GH5の仕様には出てきていませんでしたが、UHSスピードクラスのレベルアップ版ともいうべき「ビデオスピードクラス」なるものが存在します。
このビデオスピードクラスは、動画(つまりビデオ)を扱うようになって出てきた最新の規格で、GH5で動画を撮る場合には知っておかなければなりません。
SDカードの表面に「V30」のように書かれているのが、それです。
このビデオスピードクラスのV30は、UHSスピードクラス3、つまりU3と同じ意味になります。
では何が違うかというと、UHSスピードクラスはU1とU3しかないのに対して、ビデオスピードクラスはV30、V60、V90と、更に上があるんです。
3段階のスピードクラスをまとめておく
ということで、3つの世代のスピードクラス(スピードクラス、UHSスピードクラス、ビデオスピードクラス)をまとめて並べてみると、よくわかると思います。
SanDiskの説明ページを参考にしました。
最低保証速度 | スピードクラス | UHSスピードクラス | ビデオスピードクラス |
90MB/秒 | V90 | ||
60MB/秒 | V60 | ||
30MB/秒 | U3 | V30 | |
10MB/秒 | Class 10 | U1 | V10 |
8MB/秒 | Class 8 | ||
6MB/秒 | Class 6 | V6 | |
4MB/秒 | Class 4 | ||
2MB/秒 | Class 2 |
シンプルですが、この表で比較すれば分かりやすいかと思います。
ではGH5に必要なスピードクラスは?
これが肝心です。GH5にはいったいどのレベルのSDXCカードを用意すればよいのでしょうか?
カタログをみて判断することができます。下の写真が、動画記録形式の仕様がずらっと並んでいる場所なのですが、だいたい100Mbpsや150Mbpsと書かれてあります。
一部「4:2:2 10bit ALL-I」 400Mbpsというのがあり、これが最大のようです。ただしこのALL-I(Intra)モードというのは(詳細省きますが)高機能な特別用途向けと考えれば、とりあえず150Mbpsをクリアすればよさそうです。
と、ここで新しい基準が出てきました。「Mbps」です。
「Mbps」と「MB/秒」を比べて結論づける
このなんとも分かりづらい単位の違いを理解しなければなりません。
「Mbps」は、メガビットパーセカンドということで、単位が1ビットです。
一方で「MB/秒」は「MB/s」とも表現しますが、メガバイトパーセカンドということで、単位が1バイトです。
したがって、ビットをバイトに変換すれば比較できます。
実際の計算は簡単で、1バイト=8ビットなので、
400Mbpsは、400÷8=50MB/秒
150Mbpsは、150÷8=18.75MB/秒
となります。U3やV30は、最低保証速度が30MB/秒ですので、150Mbpsはクリアできそうです。
結論:30MB/秒をクリアするSDカードを選べばよい
ということで、ALL-Iモードを除けば、30MB/秒をクリアするUHSスピードクラス3(U3)かビデオスピードクラスV30のSDXCカードを選べば、ほとんどのケースでGH5を使いこなせることが分かりました。
「SDXC U3」でAmazonを検索すると、いろいろ出てきます。
U3もしくはV30とあるものを選べば、大丈夫だと思います。
私は、サンディスク(SanDisk)の128GBで4,150円のものを選びました。「並行輸入品」というのが安く出ていて、コメントを見ていてもSanDiskなら品質が安定しているようなので、SanDiskに決めました。
64GBでもかなりの大容量ですので2,500円ほどで手に入り、まずは十分かもしれません。
わたしの場合、GH5を買ったときにもらったポイント(41,514pt)を使ってヤマダ電機で買おうと思い、型番(SDSDXXY-128G-GN4IN)を控えて店舗に行って確認したのですが、同じ型番はやはりないらしく、また同じスペックのSDカードがかなり高額だったので、ヤマダ電機をあきらめてAmazonから購入しました。
そして届いた128GBのSDカード!
数日で届きました!
間違いなくU3、V30と書いてあり、GH5での動画撮影にも問題ないスペックです!
実際にこのU3規格の128GBと、古い4GB(SDHC、Class2)を使って写真撮影や動画撮影で比較もしてみました。
やはり、写真の場合は連射したときに古い4GBのものは重かったです。連射できませんでした。
また、動画撮影では、5秒ほどの動画を連続して撮った場合に、
U3の128GBは、サクサク連続して撮影できた
古い4GB(Class2)は、毎回1秒ほど待ち時間があった(これがストレスにもなるし、チャンスを逃すことにもつながる)
といった体感速度の違いが明確にありました。
<2019年12月19日追記>
2か月ほど、この2枚のSDカードを使ってきましたが、やはりU3のほうがストレスなく使えて間違いなくおススメです。
128GBが4,000円強で買えるので、やはりSandiskのSDXC 128GBをおすすめします。
終わりに
SDカードだけでも、いろいろ知っておくべきことがたくさんありました。
今回の「最低保証速度」のほかにも、最高速度(読み込み:Read、書き込み:Write)についてのスペックがあったり、400Mbpsを要求するALL-Intraモードを使いこなすSDカード(使いこなせるのか?)といった話題もあると思いますので、わたしのスキルアップに合わせて記事を書いていきたいと思います。
初稿:2019年11月14日
更新:2019年12月19日