2019年4月11日の日経で、南相馬市とNEDO、ロボット・ドローン人材を育成という記事が出ていました。
NEDOとは?
NEDOは、新エネルギー・産業技術総合開発機構という国立研究開発法人で、
「エネルギー・地球環境問題の解決」や「産業技術力の強化」実現に向けた技術開発の推進を通じて、経済産業行政の一翼を担う国立研究開発法人です。
とのことで、ドローンのように今後新しい産業の中核になるような技術を実用化するために、プロジェクトを実施したり、産官学を連携させたりして、市場化を目指すこともミッションにしています。
そのようなNEDOと南相馬市がどのような連携をしたのでしょうか。
南相馬市とNEDOとの連携内容
記事によると、
福島県南相馬市は2019年4月10日、同市内にある実証実験施設「福島ロボットテストフィールド」を活用してロボットやドローンに関連する人材育成を推進する協力協定を締結した。
とのことで、ロボットやドローンに関する人材育成の推進を行なっていくことの協力協定を締結したのだということです。
福島ロボットテストフィールドとは
福島ロボットテストフィールドは、
「物流・インフラ拠点・大規模災害などに活用が期待される無人航空機、災害対応ロボット、水中探査ロボットといった陸・海・空のフィールドロボットを主対象に、実際の使用環境を拠点内で再現しながら研究開発、実証実験、性能評価、操縦訓練を行うことができる、世界に類を見ない一大研究開発拠点」
ということです。
下の広報物・動画のページからパンフレットも確認可能です(16MBあるためダウンロードに注意してください)。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/robot/kouhou-douga.html
もちろんロボット全般ですのでドローンだけではなく「福島イノベーション・コースト構想」に基づいて、このテストフィールドでは、物流やインフラ点検、大規模災害などに対応するために「陸海空」全てで活躍するロボットが使用される環境を再現できるフィールドになっているとのことです。
上のリンクからは、Youtube動画(福島県公式チャンネル上で)も公開されています。
ドローンに関係する環境も充実
福島ロボットテストフィールドでは、無人航空機エリアというところで、ドローンに関する充実したテストフィールドが用意されています。
もちろんドローン(無人航空機)ですので、マルチコプターだけではなく、滑走路も用意されています。
そして、緩衝ネット付飛行場が、150m × 80m × 有効高さ15mという規模で用意されています。
航空法の適用外になるので、
・夜間飛行
・物件投下
などの特殊な飛行をするときも、申請無しで可能になるというのは、素晴らしいですね。
そのほかにも、
・有人ヘリの離発着も可能で、衝突回避試験などができる「ヘリポート」
・長時間耐久性を確認する試験を行うことができる「連続稼働耐久試験棟」
なども用意されるとのこと。
今後このテストフィールドで様々な実証実験を行うことができるようになります。
施設の予定(2018年3月1日に更新されている情報より)
では、無人航空機エリアではどのようなスケジュールになっているのか、Webサイトから確認すると、2018年3月1日に更新されている情報がソースですが、
1. 滑走路・滑走路付属格納庫・・・2019年度第1四半期開所予定
2. 広域飛行区域・通信塔:2018年度第1四半期開所予定
3. 緩衝ネット付飛行場:2019年度第3四半期開所予定
4. ヘリポート:2018年度第4四半期開所予定
5. 連続稼働耐久試験棟:2019年度第3四半期開所予定
6. 風洞棟:2019年度第4四半期開所予定
とのことで、2018年度から2019年度(つまり2018年4月から2020年3月まで)でのプロジェクトになっているようです。
南相馬市がロボットの街に
南相馬市では、すでに楽天やローソンなどが、ドローンを使った無人配送などの実証実験をしています。
楽天とローソン、福島県南相馬市でドローン配送と移動販売を組み合わせた商品配送で協業
ロボットを通じて福島の復興に大きく貢献しようとしている南相馬市、災害で失われたものは確かに大きいですが、だからこそ復興し、なおかつ日本や世界をリードする新しいFUKUSHIMAに生まれ変わる未来をみんなが目指しています。