恥ずかしい言葉づかいはしたくないな、と普段思っていますが、ふと気づいたのが「おざなり」と「なおざり」についてです。
意味がよくわからないので、今までは同じ意味なのかな、と思いつつ使ったことがありませんでした。
少し調べてみると意味の違う2つの言葉でした。
1.おざなり
まず「おざなり」ですが、漢字で書くと「御座形」とのこと。お座敷の「座」ということで、昔は「お座敷」という場に応じて「手を抜いたり」「いい加減に」対応することがあったそうです。
つまりは、その場しのぎのために適当に対応する、という意味になります。
2.なおざり
つぎに「なおざり」ですが、漢字で書くと「等閑」とのことで、現代ではあまり意味が分かりません。
そこで「なお」と「ざり」に分けると覚えやすいと思います。
「なお」は「そのまま」という意味。
「ざり」は「~せざるを得ない」(~しないわけにはいかない)の「せざる」と同じなので「何もしない」という意味。
つまりは、そのまま「何もしない」という意味になります。
3.「おざなり」は一応適当に対応する。「なおざり」は何もしない。
ということで、「おざなり」は適当ではありますが、一応何らかの対応をしていることになりすが、「なおざり」は何もせず放置、ということになります。
どちらがいいのでしょうか。いい加減な対応ならしないほうがまし、という考え方もありますが、一応何かする「おざなり」のほうが対応はしているので、どちらかと言えばよいのかもしれません。
4.例文
例文を作ってみると、違いが分かります。
例文1:クレームに「おざなり」に対応したことで、客の怒りが逆に増してしまった。
例文2:クレーム対応を「なおざり」にしたことで、客がついにSNSに投稿して炎上してしまった。
んー・・・クレーム対応は「おざなり」でも「なおざり」でもよくないですね(苦笑)
例文3:夏休みの宿題を「おざなり」に済ませたが、早く終わらせたので夏休み後半をたっぷり遊ぶことができた。
例文4:夏休みの宿題を「なおざり」にしてしまい、夏休み終了直前に苦しんだ。
んー・・・これは例文3の「おざなり」のほうが利口ですね。私は常に例文4の「なおざり」でした(苦笑)
ちょっと違う「おざなり」と「なおざり」でした。
今まで、2つの言葉の意味について調べることをなおざりにしていました。
これからは、正しく使い分けていこうと思います。