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キナバル山での地震により日本人含む観光客が地滑りにより被災、マレーシアの自然公園(世界遺産)にて

キナバル山(by Stephane Enten, CC BY-ND 2.0)

2015年6月5日の朝、ボルネオ島北部でマグニチュード6の地震が発生し、キナバル山(Mt.Kinabalu、標高4,095メートル)への登山者が地滑りに遭遇し、死者・行方不明者が発生する事態となりました。

6/8の日経新聞朝刊によると、地震の後に安否がわからなくなった日本人は、男性のオザキ・マサヒロさん。
また、7日の記者会見では、キナバル山があるサバ州政府の観光相が、オザキさんを含む16人(シンガポール人7人、マレーシア人6人、中国人1人、フィリピン人1人)が死亡したと発表したとのこと。多くの国の方が亡くなってしまう災害が発生してしまいました。

マレーシアおよび周辺国の地図、キナバル山の位置は以下のようになっています。

マレーシアと周辺国の地図、白抜きがマレーシア

マレーシアと周辺国の地図、白抜きがマレーシア

マレーシアの人口は約3,000万人。民族はマレー系が多く(約67%)、中国系(約25%)、インド系(約7%)と続きます。宗教はイスラム教が61%と最も多く、次いで仏教が20%とのことです(外務省2015.05.11付データより)。

この地域はキナバル自然公園(キナバル国立公園)としてユネスコ(UNESCO)の世界遺産(自然遺産)にも登録されているため観光客は多く、地滑り発生時にも170人以上が被災し、自力で下山したとのこと。

マレーシア自体は、「輸出指向型工業化の成功により目覚ましい経済発展を遂げ、低開発国から中進国へと成長した」(2011.09.28 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査レポート(pdf)より)とのことで、観光業への依存度はネパールのそれと比べれば低いと考えられ、経済的な影響も限定されるとは思います。

ただ・・・世界遺産に登録されるレベルの自然公園で、地震という自然災害とはいえ地滑りにより被災者まで発生してしまうと、今後の公園の管理・運営方針など含め、対策を考えていく必要があり、課題は山積していると思います。どうか早い復興を願うばかりです。

<英語チェック>
・マレーシア(Malaysia)
・首都はクアラ・ルンプール(Kuala Lumpur)

 

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