本日(2019年6月18日)、株式会社ジャパンディスプレイ(以下JDI)の第17期定時株主総会に出席して来ました。
そこで気づいた点は、やはり形式ばらずに柔軟にやらなければ人の心は掴めないのではないか、という点です。
株主総会の日時など
2019年6月18日(火)10時〜 @赤坂インターシティAIR 4階 赤坂インターシティコンファレンス
ニュース記事
朝日新聞:経営再建中のJDIが株主総会 全役員が起立して謝罪
総会での内容
総会での内容は、ニュース記事にあるように、2019年3月期で5年連続の赤字となっているなかで、財務面での立て直しを台湾・中国連合のコンソーシアムであるSuwa(スワ)コンソーシアムから800億円の追加出資が得られるのか、というのがポイントで、うまくいかなければ債務超過の可能性もさらに高まることから、資金調達が重要な局面を迎えています。
さらに、経営を筋肉質にするために工場の一時停止や、社員の希望退職者1200名の実施などの対策の説明、また不採算事業となっているモバイル分野から、ノンモバイル分野(車載製品など」に主力を切り替えていく、といった中期的な考えが月崎社長からあったのち、質疑応答では出席者からいろいろな質問や叱咤激励のコメントが出されました。
少しほっこりしたのは、「溜池山王駅を出てから、アステラス製薬の株主総会のディスプレイはしっかり出ていて分かりやすいが、JDIは非常に分かりにくかった。これが技術範囲の当社体制に繋がっているのでは?」といったコメントに対し、社長から「ディスプレイの会社であるのに・・・申し訳ない」といったやりとり。ここには社長のセンスを感じました(全くまじめに答えておられたが、場が少し和んだ)。
最後の対応で、うまく出席者の心を掴めなかった対応事例
厳しい質問も飛び交うなかで、かなりの時間(40〜50分ぐらい?)質疑応答が続き(おそらく終了時刻の12時が近づき)、「残りの質問は2つで」と社長(議長)の提案のあとで2名の方が質問・コメントされました。
ただし、別の方が何としても意見を言いたかったらしく声を上げて「質問ある」との発言。
この時まだ11時45分ごろ。
しかし議長は、質問も出終わったので2つの事項の決議に移りたいがよろしいか?という流れに持っていこうとしました。
当然、まだ意見を言いたい方がいたので拍手はまばら、その方も「まだ質問がある」といった旨おっしゃり、少し場は乱れました。
それなのに議長が「それでは過半数のかたの同意を得られましたので〜」と強引に決議に移ってしまいました。
この時も周りから「過半数同意してないよ!」といったような声が上がってしまいました。
そのまま決議が行われ、可決となったあと総会はお開きとなりました。
総会が終わったのは11時50分ぐらいだったかと思います。
終わったあとに周りの方と「最後よくなかったですね」といった話になりました。
私が感じたこととしては「質問は残り2つで」といったにせよ、まだコメントを言いたい人がいた状況のなか、強引に決議へ進めない方がよかったように思います。
もしもう1人のかたの意見も聞くような柔軟な対応を、議長である社長が「では、残り2人と言いましたが、せっかくですのでもうお一人だけ。。。」と、対応していれば、その場の出席者の納得感が格段に上がったケースでした。
もしくは、決議が終わったあと、11時50分ぐらいだったので「まだ少し時間があるので・・・」と社長から(形式ばった流れを自ら変えて)意見を求めるようなことができれば、これはいわゆる神対応になり得た場面でした。
それもできなければ、総会終了後に壇上から社長が降りてきて、その方に直接意見を伺うようなことができたはずです。
なかなかそういった対応ができないような状況になっているのかもしれない、と思わざるを得ない最後の対応でした。
終わりよければ全て良し、と言いますが、逆のケースを見た感じがしてとても残念でした。
とにかく、まずは資金調達がうまくまとまり、主軸をノンモバイル分野に移す策が進んで、業績が回復していくことを願います。
がんばれJDI!