メジャーな三国志演義
三国志と言ったとき、日本人で普通に出てくるのは、
・吉川英治の小説「三国志」
・横山光輝の漫画「三国志」
だと思います。
これは「三国志演義」という劉備の蜀を中心に描かれていますが、いわゆる史実を元にしたフィクション(作り話)の部分もあり「これはありえないよなぁ」という内容も含まれます。それが面白いところではあるんですが、いわゆる小説です。
これは、14世紀末に小説家の羅貫中(らかんちゅう)という人が描いています。南宋の時代に朱子(学者)が、諸葛亮が行った北伐などを意識して「蜀漢こそが正当だ」ということで作られました。
マイナーだけど歴史書としての正史三国志
一方で、正史三国志と言われる、歴史書としての三国志があります。
こちらは、3世紀末に陳寿という官僚が書いた歴史書です。
魏を正当なものとして描いていて、曹操の悪事が描かれなかったりするようです。
最終的に勝ち残った魏が正義だということでしょうか。
三国志で描かれる時代(ざっくり)
やはり大衆に受け入れられやすいのはフィクションの三国志演義のようで、中国でも日本でも、小説・ドラマ・漫画・ゲームなどは三国志演義のストーリーが色濃く描かれています。
三国志が描かれる時代の前後関係は、
紀元前202年〜紀元前8年:前漢
紀元前8年〜220年:後漢
220年〜265年:魏・蜀・呉の三国時代
265〜:晋
に大きく分かれます。
つまり、魏呉蜀の三国が台頭する以前、後漢と言われる時代での出来事が前半を占めていて、
184年:黄巾の乱
190年:董卓対反董卓(連合軍)、呂布・貂蝉の物語
200年:官渡の戦い(曹操 VS 袁紹)
208年:赤壁の戦い(曹操 VS 劉備&孫権)
などが特に有名です。
ドラマ三国志が面白い
小説三国志や漫画三国志も面白いですが、中国で制作されたドラマ三国志 Three Kingdomsは、これまた面白いです。
http://www.sangokushi-tv.com/index.html
このドラマ三国志もやはり三国志演義がベースになっていて、劉備・関羽・張飛の義兄弟の物語が色濃いですが、それに加えて曹操が人間味たっぷりに描かれています。戦争・一騎打ちシーンもすごいですが、それより物語の中での人間対人間の駆け引き、騙し合い、人心掌握、上に立つものの心得、といったところが強く描かれているように感じます。
全95話という長編でDVD48枚。1話40分ぐらいと考えると64時間ぐらいかかりますので長丁場になりますが、お時間ある方にはおすすめします。
ツタヤなら旧作レンタル100円のタイミングでレンタルしながら、私の場合は3か月ぐらい掛かって制覇しました(笑)。