毎年クリスマスになると「日本人はクリスマスにケンタッキーに並ぶ、というとアメリカ人が大笑いする」という話を聞くのですが、もう何十年も「日本人、クリスマス、チキン」という構図は変わりません。
いまだに、スーパーで七面鳥をみることもないし、七面鳥を食べる機会がありません。
いったい七面鳥ってなんなのか?そもそもなんで七面鳥をクリスチャンは食べるのか?と思ったので調べてみます。
ちなみに七面鳥をググろうと、英語で検索しようとしましたがそもそも英単語が間違えまくります。
Turkey = トルコ
Tarkey = それらしいものが出てこない
Wikipediaで七面鳥を調べても「シチメンチョウ(七面鳥、Meleagris gallopavo)は、シチメンチョウ属に分類される鳥である。云々」となる。
なんとも不思議な(日本人が興味なさすぎでググっても見つからない?)七面鳥だと、まず思いました。
生物学的な七面鳥
こんな顔です。鼻が垂れている?
シチメンチョウ(七面鳥、Meleagris gallopavo)は、シチメンチョウ属に分類される鳥である。
引用:Wikipedia「七面鳥」より
シチメンチョウ属の模式種である。なおシチメンチョウ属には他にヒョウモンシチメンチョウが属するが、まれにこれを別属とし七面鳥をシチメンチョウ属唯一の種とすることがある。
大きさはオスが最大122cm、メスはその半分ということでニワトリより大きそうです。
メスよりオスの方が光沢が大きい、とのことでニワトリやクジャク同様にオスが目立つのは生物学的に普通です。
種分類
種としてみると、ニワトリとは鳥綱キジ目キジ科というところまでは一緒で、亜科から、
ニワトリ:キジ亜科
シチメンチョウ:シチメンチョウ亜科
という別れ方をしています。
というよりシチメンチョウは、
シチメンチョウ亜科シチメンチョウ属シチメンチョウ(種)
ということで、独自路線を突っ走っています。
ちなみにニワトリは、
キジ亜科ヤケイ属セキショクヤケイ(種)
ということでした。(ヤケイが家鶏なのか野鶏なのかは判断つかず)
分布
アメリカ、カナダ南部、メキシコに分布しているということで、コロンブスの新大陸発見(1492年)以降にヨーロッパに持ち込まれるようになった、アメリカオリジナルの鳥です。
「ターキー」の由来
ターキーの由来もWikipediaに出ていました。
シチメンチョウが新大陸発見後にヨーロッパに持ち込まれるようなった当時、トルコ(英語でターキー Turkey)から伝来した別の鳥「ホロホロチョウ」と勘違いして、今でもターキーと読んでいるようです。
インディアンといい、西インド諸島といい、ターキーといい、「間違っちゃってたけど、もう使っちゃったし、このままでいいや」的な仲間の1つだということがわかりました。
なぜクリスマスに七面鳥を食べるのか?
本題の「なぜクリスマスに七面鳥を食べるのか?」ですが、由来がアメリカ新大陸発見とあるように、アメリカで始まっています。ただ、クリスマスに限った話ではなく、感謝祭で七面鳥を食べるようになったので、クリスマスでも食べるようになったようです。
一説によると時は17世紀、アメリカ新大陸発見後、欧州によるインディアンに対する領土略奪と虐殺が行われ、移住者が開拓していた時代、収穫がうまくいかず飢えに苦しんでいた移住者をインディアンが助けてくれたそうです。そこに七面鳥もあったと。そして翌年に大収穫となり、移住者はインディアンに感謝と収穫への感謝を込めて感謝祭を行うようになった、というのです。
略奪と虐殺の植民地時代に、本当にインディアンが移住者を助けていたとしたら、なんともインディアンはいい人すぎです。
とはいえ、感謝祭のようなハッピーイベントを通じて七面鳥を食べるようになり、クリスマスというハッピーなイベントでも七面鳥を食べるようになったそうです。
では、クリスマスとは本来どういうイベントなのか、というと一般的にはイエス・キリストの誕生日(降誕祭)と言われているのでハッピーなイベントですね。
そんなハッピーなクリスマスに、感謝祭同様にご馳走を食べるということで、七面鳥を食べるのは納得です。
アメリカやカナダのほか、イギリスでは七面鳥をクリスマスに食べることが多いようです。
ちなみに、
北欧ではユールと呼ばれるブタ。
東欧では鯉。
だから日本が鶏でも全然おかしくありません。
その土地でいつもよりちょっと特別なご馳走を食べればいいわけで・・・日本だったら・・・お雑煮は正月と被るから・・・焼肉とか豚カツでもいい気がしますが、結構な贅沢というより、ちょこっと贅沢、がポイントな気がしました。
結構なクリスマスの贅沢は恋人限定。ちょこっと贅沢を家族で、と考えるとフライドチキンにはしばらく対抗馬がなさそうです。